鉄道趣味に関連する2冊の雑誌を紹介します。
まずは、機芸出版社が発行する「鉄道模型趣味」についてです。孔版印刷で1946年6月に1号~3号が発行されましたが、活版印刷で改めて1947年2月に新1号として創刊されました。戦後間もなくは、用紙の供給が困難であったため、不定期発行でしたが、1950年5月に発行された20号以降は、月刊発行となっています。
この雑誌は、鉄道模型の分野だけでなく、鉄道趣味に関連する雑誌の中でも、日本で最も古い雑誌です。雑誌の主な内容は、鉄道模型ファンが作成したレイアウトや車両を紹介するなどで、各社の新製品情報や店舗の広告も掲載されています。また、1951年に「鉄道ピクトリアル」という雑誌が創刊されるまでの間、日本で唯一の鉄道雑誌であったため、模型だけでなく本物の鉄道車両に関する情報が掲載されることもありました。
次は、電気車研究会が発行している「鉄道ピクトリアル」についてです。「鉄道模型趣味」は鉄道趣味関連の最古の雑誌ですが、本物の鉄道のみを対象とすれば、「鉄道ピクトリアル」が最も古い雑誌になります。この雑誌は、趣味誌ですが、鉄道の技術的な要素を掘り下げ、綿密に調査し、記事は豊かな知識に即して執筆されており、その専門的な内容に定評があります。また、記事の執筆者のプロフィールは、本名だけでなく社会的な身分や立場などが公開されることもあり、記事の信頼性を読者が評価できるようになっています。そのため文章が多く、カラーページが少ないのも特徴でした。
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