2010年9月1日水曜日

「鉄道模型」とは?

「鉄道模型」とは、縮尺と軌間が一定の鉄道車両と線路の模型のことです。その初期は、ブリキ製玩具と明確に区別されていませんでしたが、次第に、縮尺と軌間が決められて製作され、線路上を走らせたり、コレクションにしたりして楽しむために、規格を定めるようになりました。なお、アメリカ、イギリス、ドイツの各地域で、統一の規格と呼べるものがそれぞれに存在します。

鉄道模型を走らせるための運転設備(レイアウト)は、とっても小さなサイズのものから、乗用台車をけん引して、またがって乗ることができるほどの大きさのものまで、一般的に「鉄道模型」と呼びます。また、鉄道模型が高貴な趣味から一般人にまで普及すると、その住宅事情によって、小さいサイズの模型が普及するようになりました。

また、鉄道の標準的なサイズの1/3で製作され、娯楽施設などで客車内に乗車できるものや、試作された実物大の車両モックアプなどは、一般的には「鉄道模型」とは呼びません。プラモデルなどのような走らせることができない置物の模型も、鉄道模型とは区別されています。

なお、鉄道の発祥地である欧米では、1435mmの標準軌の鉄道が一般的ですが、日本の鉄道では1067mmの狭軌が一般的となっています。そのため、同一のスケールで模型化した場合に、両者の車輪や軌間の幅に違いが出てしまい、同一スケールで両者を併用するには、異なった軌間の模型線路を用意する必要があります。


「ゲージ」と「スケール」

鉄道模型において、一番の基礎知識となるのは、「ゲージ」と「スケール」です。

「ゲージ(軌間)」とは、鉄道の線路を設置する幅のことです。例えば、1435mmの「標準軌」や、1067mmの「狭軌」などの違いがあります。基本的には、JRが狭軌を採用しているので、日本の主流は狭軌です。一方、京急や東京メトロなどの私鉄の一部とJRの新幹線は、標準軌を採用しています。鉄道模型については、欧米で主流となっている16.5mm(HOゲージなど)や、日本で主流の9mm(Nゲージ)、そのほかにもさまざまあります。

また、「スケール」とは縮尺のことで、ゲージと同様に、規格化されていますが、若干バラつきがあります。たとえば、「Nゲージ」ならば、1/150~1/160くらいのサイズです。Nゲージは、日本で主流となっていますが、その名前は、ゲージ(線路の幅)が9mm(nine)であることから付けられました。つまり、9mmの幅の線路と、そこで走行する列車は、全て「Nゲージ」ということになります。

このように、「ゲージは9mm」と規格されているわけですが、スケールにはバラつきがあります。これについては、ゲージに関係しています。仮に、実物の軌間が全て同じサイズだとしたら、スケールも全て同じで良いはずですが、実際の鉄道のゲージには違いがあります。9mmのレール上で、標準軌も狭軌も一緒に走行させるには、縮尺を変える必要があります。でも、Nゲージについては、約1/150~1/160の範囲の縮尺なので、それほど違いはありません。


「ゲージ」について

9mm軌間の「Nゲージ」以外には、「HOゲージ」や「Zゲージ」が普及しています。やはり、1つの線路上で、さまざまな車両を走行させたいので、「ゲージ」が重要になります。「Nゲージ」は日本で最も普及していますが、「HOゲージ」や「Zゲージ」も親しまれています。

また、このほかにも、「Oゲージ」や「Gゲージ」などもありますが、日本では特に普及していません。これには、スケールに関する問題が要因となっているようです。日本における住宅事情では、やはり、模型用としては机1つ分を確保するのが限度となります。そのため、「Nゲージ」がちょうど良いサイズとなり、最も人気なのでしょう。次に、それよりも小さいサイズの「Zゲージ」、それよりも少し大きい「HOゲージ」が普及しているのです。

鉄道模型は歴史と共に、小型化に向かう傾向にあります。一昔前は、Nゲージの約4倍大きさの「Oゲージ」というゲージが主流でした。「HOゲージ」は、OゲージのHalf=半分のサイズで、線路の幅が16.5mmのものを指します。さらに、最近人気を高めている「Zゲージ」は、Nゲージよりも小さな、6.5mm幅となっています。

鉄道模型の技術が進歩したことにより、そのバリエーションも豊かになり、少ない場所でも十分楽しめるようになりました。ただ、残念なことは、まだ「Zゲージ」は生まれて間もないので、車両があまり出ていないことです。普及してくれば、もっと車両も増えてくるので、もう少し待つのも手ですね。また、「Zゲージ」はサイズが小さい分、「Nゲージ」や「HOゲージ」と比べると、ディテールに欠けるので、よりリアルさを追求するのなら、「Nゲージ」以上のサイズを選んだ方が良いでしょう。


「Bトレインショーティー」とは?

日本の鉄道模型は、現代の住宅事情によって小型化の傾向にありますが、もう1つの傾向として、車両の“短縮化”も見られます。「Bトレインショーティー」が、その具体例です。つまり、車両を1/3程度の長さにデフォルメしたマスコットモデルのことです。

ディテールに関しては、従来の「Nゲージ」と比べると、Bトレインは劣りますが、手軽に買える価格なので、かなり普及してきているようです。

また、普及を促す要因として、車体が短いのでカーブの半径も小さくなり、小型レイアウトを設置しやすいことも挙げられます。長い車両だと、カーブするには長い半径が必要となります。長い車体のリムジンを思い浮かべると分かりやすいでしょう。車両の長さを短くすることにより、半径が小さめのカーブレールを用いても、曲がることができるようになり、スペースのより少ない場所でも、鉄道模型を十分楽しむことが可能になるのです。

「Bトレインショーティー」は彩色してあるので、パーツを組み立てていくだけで、手軽に作ることができるのも特徴です。それでは、Bトレインの作り方を説明します。

まず、ニッパーを使って、パーツをランナーから切り取ります。台車を組んで、シャーシを組み立てます。ガラス部分の前後にブロックを付けて、屋根を取り付けます。側面を取り付け、妻板と正面パーツを取り付けます。車体をシャーシに取り付けて、車体レリーフ、前後のカプラーを取り付けます。デカールをカッターで切り取り、車体に貼り付けたら完成です。


鉄道模型のメーカーとブランド

鉄道模型の有名メーカーで、特に「Nゲージ」と深く関わっているメーカーとブランドを紹介します。

鉄道模型の商品を大きく分類すると、線路、車両、建物に分けることができます。「Nゲージ」の場合は、商品それぞれに互換性があるので、ある線路上に、メーカーの違う車両を走行させることも可能です。建物についても、Nゲージ対応のものなら、スケールに気を使わずに使用できます。

まず線路についてですが、有名なブランドというと、トミーテックの「TOMIX」と関水金属の「KATO」です。どちらも、日本の会社で、質の良い製品を昔から提供しています。TOMIXの線路とKATOの線路は、原則として、つなげることはできません。また、コントローラーを違うメーカーにすることもおすすめできないので、線路とコントローラーは同じ会社のものをそろえましょう。

次は、車両についてです。こちらもTOMIXとKATOがおすすめですが、そのほかに、「GREENMAX」や「マイクロエース」も有名です。どのメーカーも、カタログやウェブサイトなどで商品のラインナップが紹介されています。また、同じ車両であっても、いくつかの違うメーカーから販売される場合もあります。あとは、「バンダイ」が開発した「Bトレインショーティー」があります。これは、モーター付きの動力車や台車を組み合わせれば、「Nゲージ」上で走行することができるようになります。このほかにも、「Qトレイン」というものもあります。

最後は、建物関係についてです。建物といっても、家やお店、ビルだけではなく、信号機やガードレール、電柱などや、木や森、水などを表現するのに使用する素材など、さまざまなものが販売されています。こちらも、多くのメーカーが取り扱っているので、店頭でいくつか比較してみてください。


鉄道模型に必要な「パワーパック」

鉄道模型の車両を実際に走行させるためには、車両、線路、そして「パワーパック」が最低必要になります。Nゲージは、レールに0V~12Vの直流電気を流して走行させます。そこで、家庭用の交流電気100Vから、電気を取り出すために、パワーパックを使います。

パワーパックは、ブランドが同じものでも、出力電流などの違いによって、さまざまな製品が販売されています。値段も1,000円台のものから数万円するものまであります。出力電圧が同じでも、電流が大きいほど、車両の使用できる電気量は多くなります。例えば、編成の長い車両を走らせるときに、電流の容量が小さいパワーパックを使用すると、十分に走らせることができない場合があります。また、十万円くらいする高価なパワーパックは、ハンドル操作ができたり、警笛を鳴らすことができたり、本物の運転士になった気分を味わえるものもあります。


次に、パワーパックのブランドの選び方です。おすすめなのは、やはり「TOMIX」と「KATO」です。鉄道模型をこれから始める人は、「スターターキット」を購入すると良いでしょう。これは、パワーパックや線路がセットになっているものです。中には、車両までセットになっているものもあります。スターターキットの中に、走行させたい車両がセットになっているのなら、それを購入すればすぐに走らせることができます。好みの車両が入っていない場合は、スターターキットとは別に車両を購入すれば良いです。


鉄道模型の「線路」について

最近の鉄道模型の線路は、簡単につなげられるようになっています。線路の基本は、円周を作ることです。これを「エンドレス」と呼び、グルグルと走行し続けることができます。

線路とパワーパックをつなげるには、分岐コードや延長コードなどを使います。線路とパワーパックをつないで、パワーパックのプラグをコンセントに差し込めば、準備は完了です。

鉄道模型初心者用のスターターキットの場合は、線路に簡単に乗せるために「リレーラー」というパーツが付属されています。これを使用すると、線路に車両を滑らせるだけで乗せることができます。後は、パワーパックの電源をオンにして、進行方向を決めて走らせるだけです。

1つのパワーパックでコントロールできる車両は1編成なので、複数の車両を1つの線路に走行させることはできません。2編成を走行させたい場合は、パワーパックが2つ必要になります。また、1つの線路上では、編成が複数の車両をそれぞれ別に走行することはできません。線路上に2編成を置くとすると、どちらの車両も同じ動きになってしまいます。つまり、同時に動き出しますし、同時に止まるということです。

それは、走行させる仕組みが原因です。実際の電車の架線には、同じ電圧がかかっており、電車1台1台が速度を調整することで、モーターを回転させています。一方、「Nゲージ」の場合は、パワーパックによって速度を調整させた電圧を線路に流しています。そのため、同じ線路に複数の編成を置くと、それらが同じ速度で同時に動くことになるのです。なお、制御システムの新しい技術「DCC」などを使用すれば、1つの線路の上で、複数の編成を異なった速度で走行させることができます。


鑑賞用の鉄道模型

鉄道模型は、眺めてその美しさを堪能するのも魅力の1つです。鉄道模型は、細部に至るまで精密に再現されており、ある種工芸品と言っても良いでしょう。鑑賞するのが目的ならば、大きいサイズの規格で、商品ラインナップの豊富な「HOゲージ」がおすすめです。

ドイツの「メルクリン社」をはじめ、ヨーロッパの製品は、世界中で親しまれていますが、日本の車両では、老舗メーカーの「天賞堂」のものに尽きるでしょう。中でも、“特定号機”モデルがおすすめです。これは、実在した車両の一両を、ディテールにこだわって再現したものです。それでは、鑑賞用におすすめの天賞堂のHOゲージを紹介します。

「国鉄C59形 蒸気機関車 162号機 戦後型」は、大型旅客機のC53形の後継機で、C53形の性能を上回る機関車として誕生しました。1941年に登場し、戦前型と戦後型に区別され、全部で173輌が造られました。戦後型は、船底テンダーが採用され、日本における蒸気機関車の中で最長となりました。この製品は、ヘッドライトが1.5V球で点灯できますし、テンダーテールライトもLEDによって点灯することができます。

「C58形 1号機 梅小路」は、亜幹線の蒸気機関車で、客貨車を牽引していた8620形・9600形の代替機です。1938年に汽車会社で1号機が完成し、1947年までに427輌が製造された機関車です。外観的な特長としては、テンダー機関車初の密閉キャブタイプが採用されました。戦前型と戦後型の違いは、戦前型はテンダーが平底タイプですが、戦後型は船底タイプとなっています。C58形は全国で使用されていましたが、ローカル線で主に活躍していたため、それほど目立ちませんでした。でも、お召し牽引としても利用され、扱いやすくて信頼できる機関車でした。この製品は、「梅小路機関車館」に保存された、お召し装飾された1号機を模型化しました。


「鉄道模型シミュレーター」とは?

「鉄道模型シミュレーター」とは、「アイマジック社」が開発し販売している鉄道模型をシミュレートするソフトウェアです。3Dの仮想空間に部品を並べていき、レイアウトを自由に作成することができます。一般的には、「VRM」と略称で呼ばれています。ソフトウェアの構成は、情景やレイアウトを作成する「レイアウター」と、作ったレイアウトの中で鉄道模型の車両を走行させる「ビュワー」の2段構成です。最新バージョンは「5」で、リリースバージョンが同パッケージを追加すると、さまざまな機能や使用できる部品の数が増えます。

「鉄道模型シミュレーター」は、1998年に発売が開始され、現在では、発売元のオンラインショップでは販売が終了しています。

「鉄道模型シミュレーター2」は、1999年に発売が開始されました。「レイヤー機能」が搭載され、“立体交差”ができるようになりました。さらに、「バリアブル・レール」が収録されたことで、自動でポイントの切り換えができたり、任意でレールの長さを設定できたりする機能が付きました。

「鉄道模型シミュレーター3」は、2001年に発売が開始され、「2」に比べて使用できるポリゴン数が増えました。さまざまな優れた機能が搭載され、車両変換ツールを使うことで、「2」の車両データを「3」に引き継ぐこともできます。

「鉄道模型シミュレーター4」は、2005年に発売が開始され、「3」よりも、高密度でポリゴン数を増加させた3Dモデルを描画できるようになりました。また、車輪が回転したり、車両の連結や切り離しを行ったり、美しい夜景や照明を表現したりできるようになりました。さらに、鉄道模型の車両を自動運転させるなど、複雑な動作も実現可能になりました。

「鉄道模型シミュレーター5」は、2009年に発売が開始され、「4」と同様に、影や太陽光を再現させることができます。


歴史の長い「鉄道模型ショウ」

「鉄道模型ショウ」とは、鉄道模型業界の団体などが開催している展示会のことです。特に、長い歴史をもつ次に挙げる2つの展示会を指すことが多いです。

「日本Nゲージ鉄道模型工業会」が主催している「鉄道模型ショウ」は、東日本旅客鉄道が後援している展示会です。主に、Nゲージを中心に鉄道模型を展示します。毎年7月に東京・銀座の「松屋銀座」で6日間開催されます。Nゲージの国内メーカーが秋・冬の新作を発表し、毎年大変多くのファンを集めています。

会場には、「KATO」と「TOMIX」 が製作した集合式レイアウトが展示され、壁際には各メーカーのブースが配置されます。また、子どもたちのために、実際にNゲージを運転することができる、“運転体験コーナー”もあります。さらに、販売コーナーも用意されており、鉄道模型を特価で購入することができたり、さまざまな鉄道グッズも入手することができたりするので、大人も子どもも1日中楽しめるイベントとなっています。

「日本鉄道模型連合会」主催の「日本鉄道模型ショウ」は、毎年10月に東京・蒲田の「大田区産業プラザ」で開催されています。入場料は1,000円で、鉄道模型の展示と販売を行います。2009年のイベントでは、鉄道が好きなタレントによるトークショーや、クイズ王決定戦も開催されました。2階の展示場では、HOゲージとNゲージのレイアウトが展示されており、車両の運転を実際に楽しむことができます。


「壬生町おもちゃ博物館」について

「壬生町おもちゃ博物館」は、栃木県の壬生町総合公園内にあるおもちゃの博物館です。壬生町には玩具メーカーの工場や倉庫が集合している団地「おもちゃのまち」があり、古くからおもちゃと深い関係があることから建設されました。

1階は「おもちゃのワンダーランド」として、見たり聞いたり触ったりできる体験型展示が行われいます。2階には、おもちゃの歴史や文化をはじめとし、数多くのおもちゃが展示されています。3階は「展望室」として、壬生町の緑豊かな街並みを一望することができます。

2005年には、開館10周年記念として「ジオラマ棟」が増築されました。1階には、食事スペースとして利用できる多目的ホール「わくわく夢広場」があり、2階は「鉄道模型の部屋」となっており、1階の連絡通路で本館と繋がっています。「鉄道模型の部屋」には、鉄道模型の車両をはじめとして、鉄道に関係する資料が展示されています。また、HOゲージとNゲージがジオラマ展示されています。Nゲージのジオラマは路線数が6本で、世界遺産の18の建築物も配置されています。HOゲージのジオラマは、操作席が床面よりも高くなっており、全体が見渡せるようになっています。さらに、サウンドが流れるので、運転の臨場感を味わえます。

また、毎月第3日曜日の13:00~16:00には、1階おもしろ工作室で「おもちゃ病院」が行われています。そこでは、ボランティアの方が、壊れた鉄道模型やおもちゃの修理を無料で行ってくれます。調子の良くない車両やおもちゃがあれば、気軽に持って行ってみてください。


世界最大級レイアウトの「ミニチュアワンダーランド」

「ミニチュアワンダーランド」とは、ドイツ・ハンブルクにあるHOゲージ鉄道模型の世界最大級レイアウトです。

コンピューター制御によって、実物と見間違うような列車や車の模型が、本物のような動きで走行しています。列車はクルクルとただ走っているのではなく、ちゃんと駅に停車します。また、車については、レールなどのない道路を右側通行で本物のように走り、しかも、信号が赤の場合は停車します。さらに、右折する場合は、自動的に右折斜線に入って曲がります。峠を走る大きなバスやトラックは、対向車にぶつからないように、手前で停車してうまくすれ違うなど、その素晴らしい技術に驚くばかりです。

鉄道模型好きな人はもちろん、模型に興味のない人が行っても、その素晴らしいレイアウトに感動するはずです。列車や車以外にも、人々の模型は、まるで生きているかのような仕草をしており、その世界に入り込んでしまいそうです。

2008年2月現在では、レイアウトの総面積が1,150平方メートルで、総工費は日本円で約13億円です。現在では、ハンブルク、アメリカ、北欧、オーストリア、スイスなどのレイアウトがありますが、まだ6割程度しか完成していないようです。2011年にはフランスが完成する予定で、2012年にはイタリアが完成する予定のようです。

屋内施設なので、天気が良くない日でも十分楽しめます。ハンブルクに行く予定のある人は、ぜひ行ってみてください。また、鉄道模型が大好きな人なら、「ミニチュアワンダーランド」を訪れるために、ハンブルクへ旅行する価値もあるかもしれません。週末はとても混雑しているので、入場予約をしてから行くと良いでしょう。


知る人ぞ知る「ヨコハマ鉄道模型フェスタ」

「ヨコハマ鉄道模型フェスタ」とは、鉄道模型メーカーや、本当の電車を製作する車両製造会社、鉄道関係の出版物を発行する出版社など、鉄道に関わる多数の企業がコラボレートして出展するイベントです。横浜の「ランドマークプラザ」5階にある「横浜ランドマークホール」で行われます。2010年のイベントは、2月12日~2月14日に開催されました。

鉄道模型が好きな人はもちろん、昔を思い出して鉄道模型をこれから始める人、電車が大好きな子どもさんまで、幅広い人々が楽しめるように、ホールにNゲージやHOゲージのパノラマレイアウトを設置し、鉄道模型の走行展示を行います。

また、大スクリーンを使って映像を放映したり、照明による演出で鉄道模型を美しくアピールしたり、さまざまな鉄道模型の姿を楽しむことができます。さらに、会場には出展している会社のオリジナルグッズなど、いろいろな鉄道グッズが勢揃いします。

メーカーが主催する鉄道模型の展示会としては、夏に開かれる「鉄道模型ショウ」や、秋に開かれる「日本鉄道模型ショウ」が有名ですが、「ヨコハマ鉄道模型フェスタ」は、冬に開かれるイベントとして知られています。開催規模はそれほど大きくないですが、メーカー側は春に発売される新製品を紹介する場として、参加者側は入場無料で参加できる鉄道模型イベントとして、毎年多くの人で賑わっています。過去には、イベント限定の鉄道コレクションが販売されたこともあります。そのため、徹夜で参加する人も出たことのある、知る人ぞ知るイベントとなっています。

また、会場の近くには鉄道模型を製造・販売する「カツミ横浜店」があり、この時期に毎年限定セールを開催しています。


「鉄道模型」のテレビ番組

NHK教育テレビ「趣味悠々」では、2007年2月7日~3月21日まで、週1回「ようこそ!鉄道模型の世界へ~レイアウト製作入門~」という番組が放送されていました。

「趣味悠々」は長寿番組で、その1つのテーマに「鉄道模型」が取り上げられました。それまで、日本のテレビ番組では、断片的にしか鉄道模型が登場することはなく、鉄道模型を系統的に紹介した日本初の番組として放映されました。

番組の流れは、天賞堂の「オメガセントラル鉄道」の紹介をして、ゲージとスケールの解説を行い、Nゲージの「入門セット」の取り扱い方の説明をして、HOゲージレイアウトを建設する方法を解説していきます。数回に分けて、フレキシブルレール(道床のないレール)の敷設から、山や木などのシーナリーを、実際に作りながら解説しました。レイアウト以外にも、車両とストラクチャーの簡単な工作と、退色や風化を再現する「ウェザリング」、そして最終的には、サウンドシステムやカメラを搭載した車両、新制御システム「DCC」まで紹介しました。

講師は、イラストレーターで模型作家の「諸星昭弘」です。諸星氏は、独自の発想によって、これまでたくさんの作品を発表しており、ポップで独特な作風で、鉄道模型の分野に新しい風潮を吹き込んでいます。彼は、幼い頃から、模型全般に夢中になっていましたが、鉄道模型の表現する豊かな可能性に惹かれて、鉄道模型の世界にのめりこみました。イベントなどで展示された彼の作品には、多くの人が集まるほどの人気ぶりです。レイアウト制作に努める仕事場には、地元の子どもたちがいつも集まっているようです。


鉄道模型の活性化を図る「JNMAフェスティバル」

「JNMA」は鉄道を中心に、鉄道模型に関連する製造会社とユーザーが垣根を越えて、鉄道モデラーや趣味としている人へ刺激を与えて、お互いのコミュニケーションを深めることを図っています。そして、鉄道模型の活性化を目的として、年に1回「JNMAフェスティバル」を開催しています。

「JNMAフェスティバル」は、「日本Nゲージモデラーズ協会」が主催する、Nゲージメーカーと鉄道模型の愛好家が集まる即売展示会です。1995年から毎年開催されており、同人誌、実物の部品、おもちゃ、書籍、写真などが販売されます。大量生産された市販の商品にはないものを扱うので、市販の商品では満足のできない人に好評となっています。

以前は「Nゲージ」に限定して行われていましたが、現在では幅広いゲージで参加できます。また、「JNMAフェスティバル」に以前アマチュアのディーラーとして参加した人の中には、後に有名なメーカーとなった人もいるそうです。

第16回は、2010年7月4日に開催され、時間は11:00~16:00です。会場は、「東京都立産業貿易センター」の浜松町館5階で、一般の人は無料で入場できます。展示されるレイアウトは、Nゲージのモジュール式(集合式)運転会や、HOゲージと16番ゲージの運転会です。また、当日は、作品の展示やキットの製作、車輌の改造を実演します。

会場へのアクセスは、JR山手線・京浜東北線の「浜松町駅」北口から徒歩で約5分です。また、都営浅草線・都営大江戸線の「大門駅」B2出口から徒歩で約8分です。


「庭園鉄道」の魅力

鉄道模型の中でも、大型の乗用鉄道模型や庭園鉄道は、人が車両に実際に乗って運転することができるので、とても魅力的です。幼い頃、遊園地やイベントなどで小さな電車に乗って、とても楽しかった思い出があるはずです。

本物の蒸気機関車と同じ構造の「ライブスチーム」に乗って、自らコントローラーを握り、石炭の香りを漂わせ、ブラスト音を響かせて、機関車を走らせられることは、「Nゲージ」などでは味わえない迫力があります。この「ライブスチーム」こそが、生きた(ライブ)機関車と言えるでしょう。

でも、「ライブスチームは高価で手が出せない」、「走行させる場所がない」、「自作なんてとてもできない」、と興味があっても、なかなか実行することができない人も多いと思います。確かに、「ライブスチーム」に限定してしまうと、かなりの出費を覚悟する必要があります。しかし、蒸気機関車とは構造が異なりますが、電気機関車などまで視野を広げると、下回りキットが5万円前後から販売されています。幼い頃の純粋な夢を実現させるために、片意地をあまり張らずに、庭園鉄道の世界へ気軽に踏み込んでみてはいかがですか。

「八木軽便鉄道」というホームページでは、大型乗用鉄道模型や庭園鉄道の魅力、それを楽しむための情報や工夫などが公開されています。とても役に立つ内容となっているので、興味のある人はぜひのぞいてみてください。あなたの夢が実現するきっかけになるかもしれません。


鉄道趣味に関連する雑誌

鉄道趣味に関連する2冊の雑誌を紹介します。

まずは、機芸出版社が発行する「鉄道模型趣味」についてです。孔版印刷で1946年6月に1号~3号が発行されましたが、活版印刷で改めて1947年2月に新1号として創刊されました。戦後間もなくは、用紙の供給が困難であったため、不定期発行でしたが、1950年5月に発行された20号以降は、月刊発行となっています。

この雑誌は、鉄道模型の分野だけでなく、鉄道趣味に関連する雑誌の中でも、日本で最も古い雑誌です。雑誌の主な内容は、鉄道模型ファンが作成したレイアウトや車両を紹介するなどで、各社の新製品情報や店舗の広告も掲載されています。また、1951年に「鉄道ピクトリアル」という雑誌が創刊されるまでの間、日本で唯一の鉄道雑誌であったため、模型だけでなく本物の鉄道車両に関する情報が掲載されることもありました。

次は、電気車研究会が発行している「鉄道ピクトリアル」についてです。「鉄道模型趣味」は鉄道趣味関連の最古の雑誌ですが、本物の鉄道のみを対象とすれば、「鉄道ピクトリアル」が最も古い雑誌になります。この雑誌は、趣味誌ですが、鉄道の技術的な要素を掘り下げ、綿密に調査し、記事は豊かな知識に即して執筆されており、その専門的な内容に定評があります。また、記事の執筆者のプロフィールは、本名だけでなく社会的な身分や立場などが公開されることもあり、記事の信頼性を読者が評価できるようになっています。そのため文章が多く、カラーページが少ないのも特徴でした。


「きかんしゃトーマス」の鉄道模型(1)

「きかんしゃトーマス」は、子どもたちに大人気のテレビ番組で、書籍やおもちゃなど、さまざまなグッズも販売されています。また、大人も楽しめる本格的な鉄道模型も販売されているので、それについて紹介します。

「Nゲージ」・・・タカラトミーの子会社「トミーテック」が展開する鉄道模型ブランド「TOMIX」から商品化されています。初心者向けのレールとコントローラー、そしてプレイマットがセットになったものから、車両だけのばら売りなど、用途に応じて選べます。サイズがとても小さいので、小さな子どもさんには扱いにくいですが、少ないスペースでも風景付きのレイアウトができます。また、サイズの割に車両価格が高価で、キャラクターの種類が非常に少なく、現在トーマスを含め4種類しか発売されていません。

「OOゲージ」・・・イギリスの鉄道模型メーカー「Hornby」から商品化されています。モデル機関車本来の製品にキャラクターの顔を付けたものが多いので、量産品の中でもっともリアルと言えます。ただし、モデル機関車として鉄道模型のないものは、その造りが極端に玩具的レベルに下がってしまいます。OOゲージの構造上、本来より軌間が狭いことで、内側シリンダーの表現が難しいです。車両のバリエーションは多いですが、玩具的なものなどもあります。また、車輪の組付け精度の低いものもあり、子どもさんには扱いにくいでしょう。価格は、日本製のNゲージよりも少し高いくらいで、大きさの割に低価格です。


「きかんしゃトーマス」の鉄道模型(2)

「きかんしゃトーマス」のHOゲージ、Oゲージ、Gゲージの鉄道模型を紹介します。

「HOゲージ」・・・アメリカの「Bachmann」から商品化されています。「Hornby」の製品と比べて、テレビのキャラクターに近いプロポーションとなっていますが、簡易的なディテールとなっているので、玩具のような印象を多少受けるかもしれません。貨車と客車の一部は、OOゲージブランド「Bachmann Branch-Line」から流用して、モールド色を変更したので、1/76の縮尺で製作されています。大人と一緒なら子どもさんでも扱うことができ、価格も国産のNゲージとそれほど変わらないのが魅力です。また、ドイツの「メルクリン」からも商品化されていますが、「HOゲージ」と称されていても、「Hornby」の製品を流用して車両本体が造られています。

「Oゲージ」・・・アメリカの「Lionel」から商品化されています。Oスケールの鉄道模型とは異なり、交流三線式の玩具的な鉄道模型で、“大きなプラレール”というイメージです。もともと、アメリカで高級玩具として扱われていたので、日本では少量しか輸入されず、大変高価になっています。正規輸入元である東方興産の「トレインシティ」で入手できます。

「Gゲージ」・・・撮影用のモデルが「1番ゲージ」のため、撮影用モデルよりも大きいサイズの模型になります。また、Gゲージの場合、本来よりもレール幅が狭くなります。そのため、イギリス車両の特徴である、レールが車両よりも広く感じるようには表現できません。「Lionel」がGゲージから撤退したため、入手するのが困難となっています。


「レンタルレイアウト」とは?

「レンタルレイアウト」とは、鉄道模型を運転する場所「レイアウト」を、時間制で提供するサービスのことで、これによって提供されたレイアウトのことも指します。

営業形態の例は、レイアウト提供が主体のところ、鉄道模型の販売店が販売を促進するためやサービスとして設置する場合、鉄道模型の愛好家が設置したレイアウトを一般開放する場合、複合カフェの1つのサービスとして設置する場合などです。従来の形態は、販売店が設置することが多かったのですが、今日では、レイアウト提供を主体とする営業形態が増えてきています。また、最近では、鉄道事業者の参加も増えてきており、その例として、新京成電鉄の「鉄道模型館」があります。

基本的に、利用者は走らせる車両を持ち込む必要がありますが、オプションで車両の貸出ができるところもあり、鉄道模型愛好家だけでなく、子ども連れの家族などでも楽しめるものもあります。

レイアウトの情景は、作り込んで本格的に仕上げられたもの、用意しただけの簡単な作りのもの、線路をただ固定しただけの簡素なものなどさまざまです。ところが、利用者や見学者には、鉄道模型の初心者も少なくないので、不慮の破損事故が起こることもあります。そのため、施設側は、情景を精巧に製作するのが難しいようです。

鉄道模型愛好家ならば、走行できる鉄道模型を満喫するために、大型なレイアウトを自宅に設置するという夢をもっているはずです。しかし、現実的には、住宅事情や経済的なことを考えても、規模の大きいレイアウトを設置できない人が多いでしょう。これまでは、大型レイアウトを楽しむには、博物館やイベントなどで行われる運転ショーを眺めたり、運転会で組立て式レイアウトを運転したりするなど、選択肢が限られていました。レンタルレイアウトは、愛好家のニーズをとらえて、進展しつつある業種です。


ジオラマが楽しめるビュッフェ&バー

2008年3月20日、奈良市に「ふれあい回廊『夢しるべ 風しるべ』」という総合飲食施設がオープンしました。「夢しるべ 風しるべ」は、奈良の観光地の中心である奈良公園内・東大寺門前に位置し、12の飲食店や物販店で構成されています。

歴史の深い奈良は、食と生活の文化の原点だと言われています。「夢しるべ 風しるべ」は、訪れる人々のために心からのおもてなしを提供します。地元食材をふんだんに使った日本料理、“吉野葛”を使用した和風スイーツ、武家屋敷で食すイタリア料理、奈良の伝統野菜や工芸品などがそろった物産店など、趣向とアイディアを凝らした店がそろうスポットとなっています。

中でも、鉄道ジオラマビュッフェ&バー「シルクロードの終着駅」は、鉄道模型ジオラマを眺めながら、おいしい食事やドリンクを楽しめるお店です。ジオラマのイメージは、昭和30年代~40年代の奈良となっています。用意されている鉄道模型は、Nゲージが14線と、HOゲージ6線で、自由に運転することができ、持参した車両を走行することもできます。小さいけれどリアルに動く鉄道は、大人も子どもさんも楽しむことができます。店内の入口には、両端に鉄道信号機が設営されており、向かって左側が「Nゲージ」専用のビッフェとなっており、右側は「HOゲージ専用」のジオラマカフェ&バーとなっています。

メニューは、カレー、うどん、サンドイッチ、スパゲティーなど家族みんなで楽しむ料理や、午後6時からはビールや焼酎、カクテルなどのアルコールメニューもそろっているので、デートにもおすすめです。もちろん、お1人様でも楽しめますよ。


「ホビスタ」とは?

兵庫県尼崎市にある「ホビスタ」は、“ホビー”をコンセプトとして、鉄道模型を存分に楽しめるスポットです。広い施設の中央には、巨大な鉄道ジオラマゾーンが設置されています。その周囲には、鉄道模型をはじめ、プラモデル、ラジコン、フィギュアなどが豊富にそろうお店や、食事やドリンクを楽しめるお店もあり、鉄道ファンだけでなく、家族連れの人にもおすすめの施設です。

「ホビスタ」最大の目玉は、その手法を本場ドイツまでスタッフが視察に訪れたという、アイディアが詰まった「HOゲージ」の鉄道模型ジオラマです。関西の人に馴染みのある阪急電車や京阪京津線などのほかに、広島や山陰、名古屋などの西日本を中心として、レールが16路線の敷かれており、さまざまな車両が不定期で入れ替わって、走行しています。また、景色が数分単位で朝・夕方・夜へと変化していくのも見所です。

併設のお店にも、鉄道にこだわっています。中でもおすすめなのは、鉄道バー「銀座パノラマ」です。広々とした店内の中央には、“春夏秋冬”をイメージした、ビッグスケールのNゲージのジオラマが設置されています。そして、カウンター席がそれを囲むようにして設けられており、そのほかにも、4人がけのボックスシートやサロンシートもあります。店内はオープンカフェのようになっており、ホビスタ自慢のHOゲージレイアウトの風景も「車窓」から眺めることができます。どこを見てもジオラマ、その小さな世界を行き交う列車、まさにその景色は「パノラマ」です。

食事メニューは、イタリアンが基本です。また、お子さんには、おいしくて楽しい「新幹線ランチ」がおすすめです。


おしゃれな鉄道カフェ「Tetsu-cafeレトロ」

大阪府堺市中区にある、おしゃれな鉄道カフェ「Tetsu-cafeレトロ 堺店」を紹介します。

「レトロ」のジオラマレイアウトは、プロのデザイナーによってプロデュースされ、非常に完成度が高く、鉄道模型の走行が長持ちするように製作されています。また、照明の仕掛けもこだわり、LEDバックライトと低音スピーカーによって臨場感を演出しています。

店内は、3つのセクションに大きく分かれており、入口を入ると「Aゾーン」につながります。Aゾーンのコンセプトは「鉄道の歴史」です。中央に3層式の「新堺駅」があって、その手前には、現役で活躍している扇型の車庫が設置されており、機関車が休んでいる様子が見られます。Aゾーンは、路線数が8線です。

「Bゾーン」のコンセプトは「電車で遊ぼう」です。Bゾーンは、外周と内周の複線区間があり、内周外側を走行する運転台となっています。この座席は、中庭の大きな鉄橋の入り口付近にあって、長距離列車がAゾーンからトンネルを抜けて来る様子や、外周を走行する車両などを見ることができる座席となっています。運転しない人も、家族みんなで楽しめる運転台となっています。

「Cゾーン」は、喫煙可能な席となっています。車両のような屋根の下に、テーブルが2つ連なっており、テーブル1つに8名がゆっくりお食事できるスペースとなっています。また、100インチ映像を見ることができ、リラックスできる憩いの場所としても喜ばれています。

鉄道模型の場合は、熱狂的なファンが多いため、子連れを好まないお店もありますが、「レトロ」なら安心です。子どもさんが転ばないように、店内の椅子は床にしっかりと固定してありますし、メニューには、お菓子とドリンクが付いた「お子様鉄道セット」が用意されています。


鉄道模型が楽しめる中華料理店

鉄道模型を楽しむことができる中華料理店「口福居」を紹介します。

「口福居」は、神奈川県茅ヶ崎市にあり、鉄道模型ジオラマがなんと床下一面に設置されています。お店の場所は、もともとボクシングジムで、通常の建物に比べて、床から天井までの高さが高い建物でした。そのため、その高さを活用して、強化ガラスを床一面に張って、その下にジオラマを製作しようと考えたそうです。

オーナーによると、鉄道模型ジオラマの製作期間は約3ヶ月で、費用は300万円くらいかかったそうです。また、鉄道模型のジオラマを製作したのが初めてで、配線などにとても苦労したそうです。ジオラマは、「口福居」のある“湘南”の景色や、万里の長城など中国の名所、そして、春夏秋冬の季節感などをイメージしています。「ガラス張りの床」と聞くと、どうしても「割れないのか?」と不安になるかもしれませんが、重さ250kgまで耐えられる強化ガラスを使用しているので心配いりません。

料理も絶品で、コックは本場の中国から招いており、名物は子どもさんでも食べやすい“水餃子”です。水餃子のほかにも、焼き餃子と蒸し餃子があり、種類もたくさんあります。前菜、揚げ物、炒め物、麺類、ご飯ものなど、メニューが豊富で、定食は700円台~ととても安いのに、ボリューム満点です。

「口福居」の鉄道模型ジオラマは、子どもさんが大喜びするのはもちろんのこと、大人でも見とれてしまうほど圧巻です。お食事も鉄道模型も楽しめる「口福居」に、ぜひ行ってみてください。


お子さんも楽しめる「鉄道博物館」

「鉄道博物館」は、2007年10月14日の“鉄道の日”に、埼玉県さいたま市にオープンしました。それでは、館内の様子と子ども連れで楽しむためのポイントを紹介します。

鉄道博物館には、事前に予約する必要のあるアトラクションが、館内にいくつかあります。事前に下調べを十分して、希望のアトラクションは、入館したらすぐに予約機で予約の手続きを取ると良いでしょう。

特に、子どもさんにおすすめなのが「ミニ運転列車」です。長さ約2.4m・幅約1.2mのかわいい3人乗り車両で、1周約300mを運転することができます。運転司令室も隣接されており、モニターで確認しながら、わかりやすく運行システムを理解できます。信号保安システムも再現されているので、本物の車両を運転しているかのようです。小学生以上の子どもさんから利用でき、利用料は1回200円です。予約をしておけば、その時間まで、たっぷりと別のアトラクションを堪能でき、効率的に楽しむことができます。所要時間は約6分です。

鉄道博物館の特徴の1つには、体験型アトラクションがたくさんあることが挙げられます。「ラボラトリー展示」では、台車を分解したり組み立てたりできる「車両工場ラボ」、発券業務などの駅係員の仕事体験ができる「駅構内ラボ」、パソコンを使用して車両のデザインなどに挑戦できる「デザインラボ」があります。

「ヒストリーゾーン」には、日本における鉄道の歴史や技術を紹介しています。普段は見ることのできない珍しい新幹線や、蒸気機関車の動力部分などを観察することもできます。また、鉄道模型の大ジオラマも展示されており、観覧プログラムでは、スタッフによる解説を聞きながら、鉄道模型の運転を観覧できます。照明の調整により、1日の様子を演出します。


宿泊・温泉施設「鉄道村」

「鉄道博物館」は2007年10月14日にオープンしましたが、それに先立って、鉄道博物館から徒歩約5分の場所に、「大宮大成 鉄道村」が10月10日にオープンしました。ここには、宿泊施設、露天風呂付きの大浴場、食事処、カットサロン、整体・アカスリがあります。

食事処「展望車」の中心には、Nゲージの鉄道模型が走行する大きなジオラマテーブルがあります。注文をしてから料理がくるまで、鉄道模型を楽しみながら待っていられるので、子どもたちに大変人気の席となっています。ただし、椅子が固定式なので、テーブルとの間隔を調整することができず、小さな子どもさんには少し食べにくいかもしれません。そのため、こちらではソフトクリームなどの軽食をいただいて、食事は奥の宴会場を利用すると良いでしょう。

宴会場は、個人単位で利用できるように開放していますが、4室の個室に分かれているので、団体で利用する際にも便利です。また、ガラス張りの向こう側に走る、本物の電車を眺めることができる席もあり、こちらも人気となっています。

食事のメニューは、ハヤシライスやオムライス、ビーフシチューなど、懐かしの「食堂車メニュー」から、定食、お寿司、丼物、お子さま御膳など、大人も子ども満足できる内容となっています。「お子さま御膳」はお寿司、エビフライ、ハンバーグ、卵焼き、そしてデザートが付いて600円です。機関車の形をしたプレートに盛り付けられているので、電車が大好きな子どもさんは大喜び間違いなしです。

また、食事処のある1Fフロアには、子どもが遊べるキッズコーナーがあり、たくさんのプラレールが用意されています。「鉄道博物館」で遊び疲れた帰りにでも、立ち寄ってみると良いでしょう。


鉄道模型愛好家に人気の旅館「花月園」

伊豆修善寺の温泉旅館「花月園」は、鉄道模型愛好家に有名な旅館です。外観は普通の旅館に見えるのですが、旅館の中に入ると、ロビーのショーケースにずらりと鉄道模型の車両が飾られています。館内には、大広間を埋めるくらいの大きさのレイアウトが設置されており、無料で宿泊客に開放しています。レイアウトは、「Nゲージ」と「HOゲージ」の両方に対応しています。車両を持ち込むこともでき、線路は長く高低差があり、運転を十分に楽しめます。

ただし、「Nゲージ」はプラレールなどのおもちゃと違って、いわば“大人の趣味”です。車両はそれなりの値段ですし、改造にこだわって施した鉄道模型愛好家が宿泊していることも多いので、子どもさん連れで鉄道模型を見に行く際は、子どもさんから目を離さないようにしましょう。

また、「花月園」は小型犬が自由に入館することができるので、“ペットと一緒に宿泊できる宿”としても注目されています。ペット用の施設は用意されていませんが、その分ペットチャージは必要ありません。

温泉は、源泉からそのままそそぎ込まれており、湯量が豊富です。有効成分は微量なので、即効性はそれほど期待できませんが、石鹸がよく効いて、なめらかでとても気持ちのよい湯です。また、刺激が少ないため、脳卒中のリハビリとして利用されており、“神経痛の湯”とも言われています。鎮静効果があり、疲労回復、病後回復、健康増進、ストレス解消などに効果があります。


ジオラマが素晴らしい「鉄道屋」

鉄道模型愛好家が感動する鉄道カフェが名古屋にあります。お店の名前は「鉄道屋」で、鉄道模型のジオラマが店内のほとんどを占めています。長さ500m・8車線の線路が、街・山・川・海をみごとに再現した風景の間を、自由自在に走行しています。

お店の場所は、名古屋城のお堀からすぐのところにあり、2008年にオープンしました。フードメニューは充実しており、アルコール類もそろっています。マスターの本業は金属加工業で、お店も元は事務所だったそうです。鉄道模型マニアが高じて、このような店内になったのかと思いきや、列車よりもむしろ“ジオラマ作り”が好きだそうです。お店のジオラマは、オープンする2年前から少しずつ製作し続けて、現在でも増設中です。そのため、「鉄道屋」を訪れるたびに、ちょっとずつ進化しているようです。

そんなマスターが手がけたジオラマのこだわりは、高低差のある路線です。鉄道模型のジオラマの大半はじ平坦なものですが、こちらは、山をグルグルとカーブしながら登っていくなど立体感を表し、照明にもこだわっています。

さらにもう1つの工夫は、車両の先頭に付けられた「CCDカメラ」です。走行する列車の中から眺めた景色を、店内の各所に設置されたモニターで見ることができます。

車両は持ち込んで走行させることもでき、操縦台は7席用意されています。利用料金は1時間800円~で、併設されているカフェでは、挽きたてのコーヒーや手作りワッフルなどを提供しています。


夏休みは「大鉄道博」

「夏休みファミリーフェスティバル 大鉄道博」は、夏休みに開催されている、子どもたちから大人の方まで、世代に関係なく楽しめるイベントです。

特急列車の栄光の歴史や逸話を、その時代に使用された数々の物品の展示によって紐解きます。鉄道模型の大ジオラマでは、特急列車や新幹線などの車両が駆け抜け、その様子は本物の列車さながらの迫力です。誰もがその小さな鉄道模型の世界に釘付けです。また、本格的な運転士シミュレーターも登場し、本当に運転しているかのようなリアルな体験ができ、鉄道好きなお父さんも大満足でしょう。

子どもさんにおすすめなのが、ミニSLやミニ新幹線などに乗車できるコーナーです。小さいけれどお客さんを乗せて、力いっぱい走行します。子どもさんだけでなく、お父さんやお母さんも乗れますよ。また2010年のテーマは、「鉄道 ECO」ということで、「人力鉄道車両」が用意され、人力で動くエコ鉄道を体験できます。小さな子どもさんからお年寄りまで、安心して簡単に乗車体験が楽しめます。さらに、運転士さんや駅員さんなどの衣装に着替えて、お仕事の体験ができる企画も用意しています。

おじいちゃんやおばあちゃんにおすすめなのが、昭和30年頃の駅前広場を再現した展示コーナーです。さまざまな旅の思い出品などが展示されており、夢で溢れていた時代へタイムスリップしたかのような、とても懐かしい雰囲気が漂います。

「大鉄道博」は、小さな子どもさんからお年寄りまで楽しめる、鉄道の魅力がいっぱいのファミリーイベントです。


「名鉄駅サービスセンター」で名古屋土産

「名鉄駅サービスセンター」は、名古屋土産の穴場スポットです。ここでは、定期券や記念乗車券、名鉄グッズなどを販売しています。また、期間限定で、鉄道グッズが5,000円分入った「名鉄グッズお楽しみ袋」が3,000円で発売されたこともあります。中でもおすすめなのが、名鉄の鉄道模型です。それでは、おすすめの鉄道模型を紹介します。

「Bトレインショーティー 名鉄3300系」・・・3300系は、名鉄標準形の通勤電車として誕生した、VVVF制御の電車です。ステンレスの車体に鋼製でできた前頭部を組み合わせて、2004年~2005年に5本が製造されました。バリアフリーに対応しています。

「Bトレインショーティー 名鉄4000系」・・・ 4000系は、2008年10月に瀬戸線の近代化を目指して誕生したVVVF制御の電車です。瀬戸線車両で初となるステンレスの車体で、前頭部には非常ドアが備え付けられており、顔つきは角張っています。2009年11月までに5編成が投入されました。

「Bトレインショーティー 名鉄5000系」・・・5000系は、廃車となった1000系の全車特別車から主要機器をリサイクルして、新しく製造された車体を組み合わせてできた電車です。3300系に準じてステンレスの車体となっています。7000系の引退と入れ替わって運転が開始されました。

3300系、4000系、5000系のBトレインショーティーは、いずれも、先頭車と中間車の2両セットで、2010年5月16日から発売が開始されました。発売価格は、いずれも1,260円です。